祖母が逝った。
98歳だった。
四日かけて見送ってきた。
とても綺麗な死に顔だった。
前々から覚悟はしていたから、死に顔を見ても特に涙は出なかった。
我ながら冷たい。
亡くなった翌日、葬儀屋が納棺作業を粛々と進めていく。
最後の焼香をしている時に不意に祖母との思い出がよみがえった。
小中のころは毎年夏休みになると丸々一月も祖母の家で過ごしていた。
毎日ご飯を作ってもらっていた。
年寄りの作る料理だから子供心にはそんなに美味く思わなかった。
帰る時には必ずお菓子を持たせてくれた。
これがまた年寄りのチョイスだから微妙なんだ。
そんなことを考えていたら、もうダメだ。
泣けて仕方が無かった。
葬式は祖母の故郷で行った。
93になるまで住んでいた家で。
子供の頃はあんなに広く感じた家がとても小さくなっていた。
そんな小さな家に、祖母を見送るために300人以上が集まってくれた。
権力者でもない、金持ちでもない、若くもないしわくちゃの、ただの老婆のためにこんなに人が来てくれた。
ばあちゃんから五人の子供が生まれ、九人の孫が生まれ、十一人の曾孫が生まれた。
あなたがいたから、俺たちがいる。
そんな当たり前のことを、今つくづく思う。
生まれてくれてありがとう。
長生きしてくれてありがとう。
もうゆっくり休んでいいよ。







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